社会福祉と市町村 3

報告は、一方で、生活保護は


「国民の健康で文化的な最低限度の生活水準を保障するものであり、その実施に当たっては、全国民に共通した公平と平等が求められるので、事務の性格は今後とも機関委任事務とすることが適当である」


・・・としています。


他方で、老人福祉、児童福祉、身体障害者福祉、精神薄弱者福祉等の社会福祉は


「多様なニーズにきめ細かく対応できるよう、地方公共団体の自主性の尊重の観点から、入所の措置については、団体委任事務に改めることとし、入所対象者についての基本的要件に限って国が定め、具体的要件については、地方公共団体に委ねることとすることが適当である。


また、福祉施設の最低基準及び費用徴収基準については、できる限り簡素・合理化する必要がある」


・・・としました。


なお、「福祉の一般化の観点から、在宅福祉サービス(ショートステイ等のサービスに限る)について、施設入所措置の場合と合わせ、国の負担割合を2分の1とすることが適当である」


・・・としています。


この検討会の勧告をうけて、昭和61年12月の、「地方公共団体の執行機関が国の機関として行う事務の整理及び合理化に関する法律」(いわゆる第ニ次機関委任事務整理法)が成立。


老人福祉法、児童福祉法等、六関係法における機関委任事務の「団体事務」化が図られました。


・・・この法律の名称で直ちに気付くことは、「地方公共団体の執行機関が国の機関として行う事務」といういい方をして講学上の概念である機関委任事務という用語を避けていることです。

社会福祉と市町村 2

「分科会」は平成元年3月30日に厚生大臣に対して「今後の社会福祉のあり方について」という意見を具申しました。


しかし、それに先立つ出来事として「団体委任事務化」という制度変更について触れておかなければならないでしょう。


昭和60年度予算編成の過程において、財政支出削減の一環として、大蔵、厚生、自治の3大臣問で、社会保障にかかわる高率補助率の引下げ措置を講ずるに当たり・・・


1.この措置は、昭和60年度における暫定措置とすること


2.昭和61年度以降の補助率のあり方については国と地方の間の役割分担、費用負担の見直し等とともに、政府部内において検討を進め、1年以内に結論を得るものとする旨の申し合わせ


・・・この2つがなされました。


これを受けて5月24日には補助金問題を協議するための補助金関係閣僚会議(大蔵、厚生、自治の三大臣と内閣宣房長官)の設置が閣議了解されました。


同27日には学識経験者による補助金問題検討会が設けられています。


同検討会の報告が61年12月20日にまとめられ、これを受け閣僚会議は「昭和61年度以降の補助率のあり方について」を決定しました。


この検討会報告で注目されたのは、国の補助率の暫定措置と事務の性格変更を結びつけ、それまでのような生活保護と社会福祉(狭義)の連動関係を見直したことでした。

社会福祉と市町村

現行の福祉制度の骨格は昭和20年代に形成されました。


しかし、人生80年時代への突入など社会構造の変化に適応しうるように抜本的な改革をしないかぎり安定した制度となりえない、「21世紀に備え、総点検する」というのが全面的見直しの理由とされました。


「分科会」は、平成元年3月22日まで15回にわたる審議を行いました。


しかし、その間、緊急に対応すべき事項については、その都度、次のような個別的に審議・提言を行い、それに基づいて、厚生省は所要の制度改正を図ってきました。


1.「社会福祉施設への入所事務等の団体委任事務化について」の審議(昭和61年1月30日)


2.「福祉関係者の資格制度」の意見具申(昭和62年3月23日)


3.「今後のシルバーサービスのあり方について」の意見具申(昭和62年12月7日)


4.「社会福祉施設(入所施設)における費用徴収基準の当面のあり方について」の意見具申(昭和62年12月7日)。


・・・これらの個別的な提言とその実現は、内容と影響の点からみれば、社会福祉の主要な側面を中長期的にきめる性質をもつものでした。


しかし、「分科会」の果たした「諮問的機能」は実際にとられた行政施策と直結していたという意味では極めて実効性の高いものだったのです。

CS放送について

人工衛星を使った放送には、放送衛星(BS)を使う「衛星放送」と通信衛星(CS)の「CS放送」があります。


両者の違いは衛星の出力だけで、視聴者にとっては皿型のパラボラアンテナで受信する点は変わりありません。


国際的にも衛星放送とCS放送を区別しているのは日本ぐらいで、海外ではBSで一本化しています。


また日本では同じCSを使っても、周波数の違いで、「放送」と「通信」に分けています。


日本のCS放送は92年に始まり、テレビ放送で十1局、ラジオ放送で2局あります。


専門性の高さが特色ですが、衛星放送に比べ認知度が低く、視聴者数はテレビで30万弱にとどまっています。

多チャンネル・地域性を重視 3

米国生まれの個人視聴率は、広告効果の測定基準として先進各国では導入が進んでいます。


ニールセンは95年11月に、日本でも個人視聴率の営業を始めようとしました。


しかし、民放業界は「精度に問題がある」と主張し、導入は先送りになりました。


仮に、導入されれば、国内で視聴地域の大きさを誇ってきた民放の裸の実力がさらけだされます。


「外国メディアが資本参加を狙っている」。


こんなウワサが後を絶たない放送局があります。


テレビ神奈川(TVK)。


同社は日本テレビ放送網やフジテレビジョンのような在京キー局の系列には属しない独立系UHF局ですが、95年5月に通信衛星を利用し、地方のCATV(有線テレビ)局を経由して全国放送を始めました。


外国から魅力的に映るのは「自社制作番組の比率が高く、新技術の採用をいとわないため」(関係者)。


番組は「中華街の紹介」といった地域色の強い内容ですが、通信衛星を手にしたことで、小さな放送局は経営効率の高い全国メディアに変身しました。


全国的な広がりを持つローカルメディアのTVK。


そんなミニメディアの集合体であるスターテレビ。


両者の狭間に置かれた地上波テレビの将来は必ずしも盤石とはいえないでしょう。


多チャンネル・地域性を重視 2

「日本企業から広告出稿が殺到し、われわれがはじき飛ばされるのではないか」。


以前からスターテレビに洋酒の広告を出している外資系広告代理店の役員はつぶやきます。


「石を投げ付けたくなった」


・・・16局のCS放送会社で構成する「衛星テレビ広告協議会」が95年夏に池袋で開いたシンポジウムに出席した広告代理店社員は、一斉に目をつり上げました。


外資系視聴率調査会社、ニールセン・ジャパンの斎藤本部長の発言がきっかけでした。


毎年11月、資生堂が冠スポンサーとなり、民放テレビが放映する「東京国際女子マラソン」の世帯視聴率は95年は16・5%。


ところが同社の調査では、資生堂が最大のターゲットとした18~34歳の女性の個人視聴率は2・1%にすぎないことを"暴露"したのです。

精神労働のテーラー化

開発の失敗したケースの型は、紹介段階で市場に出した商品のクレームが集中し改良、クレーム対策、生産ラインの混乱等で大損害をうける例です。


ここから専門家は、予期・探索段階での自動化・経費節約と対照的に、可能・計画・発達の段階に資金と人手を集中して、商品として十分に完成されたものを紹介するという組織の骨組を決定するのです。


あまり深入りするのはさけましょう。


研究開発のTomcat的システム作りというようなものが、どのような手順で行なわれるかという輪廓が示されればいいのです。


作業の流れの工程的分割。


要素の工程ごとの徹底的な「科学的」研究と分析。


発見された問題点の解決のための工夫・・・。


これはテーラーが金属の切削について行なった研究を想起させるものです。


それはまさしく研究開発に適用されたテーラー的作業研究の方法です。


そしておそらくこのような方法で分析してゆけば、企業の販売部の活動なども、研究開発以上にシステム化が可能であることがわかるでしょう。

多チャンネル・地域性を重視

ギャリー・デイビー社長は「カスタムメードのテレビ作りを進める」と説明します。


ミニメディアの集合体「ブロードキャスト(放送)からナロー(狭い)キャストへ」。


世界中の放送メディアで、視聴者を絞り込んだ専門局が台頭しています。


日本でも、伊藤忠商事などが出資する日本デジタル放送サービス(本社東京)も70チャンネル程度のCS放送の「パーフェクTV」を開業、「多チャンネル化」の波が押し寄せています。


こうしたうねりはまず、広告の世界を揺さぶります。


個人視聴率から割り出されたテレビ広告の「世界相場」は1人当たり80セント~1ドル20セントといわれます。


これに視聴者数を掛け合わせて料金が決まるんどえす。


個人視聴率を採用していない日本の広告料もこの相場に準拠しています。


スターテレビはこの半分以下といいます。


内外価格差を日本の広告主は見逃さないでしょう。

衛生デジタル放送で急進展

同社のオーナーはメディア王のルパート・マードック率いる豪ニューズ・コーポレーション。


欧米のメディア競争を勝ち抜いてきたマードックが今、最大の標的としているのはアジア市場です。


93年に香港財閥の李グループから経営権を取得、新たな戦略を打ち出しました。


「ローカライゼーション(地域化)」。


これまで放送メディアは、ひとつの番組でいかに多くの視聴者を獲得するかにしのぎを削りました。


視聴率が広告媒体としての価値を決めるからです。


しかし、スターテレビは違います。


やみくもな「量」の競争には見向きもせず、綿密な視聴者分析をもとに専門チャンネルを作ります。


音楽、スポーツ、映画、娯楽の4分野、12の専門チャンネルは、それぞれ言語や地域特性に合わせて編成します。


こうした多チャンネル戦略を可能にしたのが、デジタル技術です。


同社は年内にデジタル衛星を使って、英語と中国語だけだった言語にヒンドゥー語、タガログ語、アラビア語などを加え、チャンネル数を合計で30局強にまで増やす予定です。

進化するマスメディア

1995年9月29日。


都内のホテルで、スターテレビは広告主・代理店向けの説明会を開きました。


会場は予想を超す300人が詰めかけ満杯。


大型スクリーンには同社がアジアで放映している映画、スポーツ、音楽などの番組が次々と流れていきます。


スターテレビは96年4月、ハリウッド映画やアジアの歌謡番組などを翻訳し、日本の視聴者を対象に放送を始めました。


視聴者予定数は公表していませんが、通信衛星(CS)放送の普及率などから見て、当初は数万人程度と業界関係者は予測します。


既存の地上波テレビから見れば、「ミニメディア」にすぎません。


ところが、広告主の関心は日本語放送だけにあるのではありません。


同社のアジア・中近東53力国での視聴者数は2億数千万人。


国境を越えたメディアを広告媒体として本格的に使おうとしているのです。

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