社会福祉と市町村 4
この法律の提案理由説明をみると、次のようにいわれています。
「機関委任事務の整理合理化に関する事項としては、―地方公共団体の事務として既に同化定着しており、その自主的な判断によって処理することが適当なものについては、団体事務化する―。」
「団体事務」ないし「団体事務化」という事務区分の用語は、昭和58年の「行政事務の簡素合理化及び整理に関する法律」以来の新しい範ちゅうです。
実は、今回の法律審議に際し、衆議院及び参議院の各内閣委員会は次のような付帯決議を行っています。
「機関委任事務、団体委任事務、団体事務等の相違については、行政の混乱を招くことのないよう、その性格について周知徹底を図るとともに、行政事務配分が複雑化し、その責任があいまいとならぬよう特段の留意を払うこと。」
・・・団体事務と団体委任事務の相違とその自治行政への意味合いはなんでしょうか?
厚生省の説明では、この度の改正における「団体委任事務化」とは、「法律の要件の枠内で(一部政令で定める基準に従い)国の示すガイドライン(条例準則)を参考にして、地方の実情に応じその基準を条例等で定める」ことであるとされています。
しかし、同省児童家庭局監修の「改正.児童福祉法.精神薄弱者福祉法・母子保健法のすべて」の解説書は、「団体事務化後の児童福祉行政」と題し、明示的に「団体事務化」という用語を使っています。
この点をどのように理解するかの手がかりは、改正の背景としての国庫補助率引下げ問題の処理にあったとみることができます。